WCF・ワールドカポエイラフェデレーション・カポエイラ世界連盟

世界カポエイラ連盟

WCFとはWorld Capoeira Federationの頭文字をとった名前です。

世界カポエイラ連盟(WCF)は、カポエイラを世界のスポーツとして宣伝することを目的とした国際的な非営利団体です。 WCFは、カポエイラをブラジルの文化遺産として認識し、その歴史的ルーツと哲学を尊重しています。

カポエイラのスポーツ基準を標準化し、世界規模のカポエイラ大会やカポエイラコーチング資格、国際カポエイラ審判コースを開催し、スポーツカポエイラに関する唯一の国際カポエイラ研究所です。

本部がアゼルバイジャンにあり、それまでバラバラだった世界各国の連盟を一つに統一していきました。

2013年2018年にアゼルバイジャンで世界最大規模の大会はカポエイラ会の注目を集めました。

WCFサイト https://www.capoeira.ws/home/

 

世界大会がなぜ注目を集めるのか?

ここからは私の私感なのですが、このカポエイラというコンテンツに目を向けたアゼルバイジャンという中東の国が、国をあげてサポートして大規模な世界大会を行なっていると思います。

当初は世界的にとても大きな団体のトップの師範たちが理事となっていました(カポエイラブラジル、ムゼンザ、アシェカポエイラ、カンデイアス、ジェライスなど)それ以外に長老メストレ達も参加して注目を集めました。

それまで大きな団体が主催し世界大会となるものをしてはいましたが、各国の連盟を集め更に全てが参加できるような明確なサイトがあり、登録選手を管理するなど今まで無かったことです。
他のスポーツにもあるようなランキング制度なども初めて見ました。

大会では派手なプロモーションやスーツを着たその国の偉い方が携わっている感じもあり、世界各国からカポエリスタが参加するオーガナイズは流石に一つの団体ではできないぐらいの大きなイベントだったのが分かります。

このオーガナイズ力はカポエイラしてない一般の人からすると、すごくしっかりした物に見えますし大きな宣伝力となると思います。

スポーツ化したカポエイラ

ただ第一回の動画など見ましたが、カポエイラの内容は大分偏っていて、スポーツアスリートに特化した感じです。
カポエイラしていない方からすると何が悪いの?となりそうですが、
カポエイラ特有の美しい流れや駆け引き、個性的な表現やアフロブラジリアン文化の要素などがあまり見られず、倒す事やテイクダウンをとるような動きばかりで、より格闘技色が強い感じがしました。
そして何より残念だったのが、音楽に乗っている要素が少なく、BGM のような演奏で誰も手拍子などしていな感じがしました。

競技カポエイラを見てこの印象でしたので、自分としては良い印象はなく否定的な思いになりました。
ただ分かりやすいという理由や、カポエイラの中でもよりスポーツ化されていて、既にそういう土台で学んでいる方の方が実際には多いと思うのです。

第2回目の世界大会では最初の大会よりはジョーゴの内容は整備されていていた印象です。恐らくルールも少し変更していっているのでしょう。
知名度のある有名カポエリスタも美しい動きのまま優勝していました。

 

賛否両論ある競技化、文化の部分をどう入れていくのか?

立ち上げ当初にいた巨大団体のトップの師範たちは退陣したみたいで、2019年ぐらいから新しい布陣で迎えているようです。その中に私たちの師範のメストレジェアンとメストラブリーザがアドバイザーメストレとして招待され、参加することになったようです。

当初私としてはメストレジェアンとメストラブリーザのWCFの参加が不思議に思いました。
なぜならメストレジェアンは歴史やルーツを特に大事にしており、こういう競技化された時に失われる側面をとても懸念していました。

恐らくですが、外から批判しても意味がない、この内部に入って批判し改革していくつもりなのかなと見ていました。

2020年ではオンライでの画期的なイベントを開催。
歌のコンテストや、女性のソロコンペティション、18歳以下のソロコンペティションなど様々なイベントを企画して行なっています。

そして2021年新しい議長および書記がマスター評議会によって指名され、その後WCF管理委員会によって承認されました。メストレジェアンJeanPangolın議長に就任し、メストラブリーザMestra Brisaが秘書に就任しました

メストレジェアンの経歴は、UFRB(ヘコンカボバイーア州立大学)の教授であり、元エクステンション学部長、UFRBのTeacher TrainingCenterの研究者です。バイーア連邦大学(2001)で体育を卒業、学校体育のスペシャリスト(2003)、カポエイラのマスター、GUETOグループの副代表、バイアカポエイラ連盟の前会長、バイーア大学体育学卒業(2008年)
ポルトガルのミーニョ大学の教育科学の博士、ポルトガルのミーニョ大学の教育科学のポストドクター、
文化と教育の分野の本の著者、彼は教育の分野で多くの経験があり、インクルシブ教育に重点を置いており、主に:カポエイラ、人体文化、体育の監督付きインターンシップ、視覚障害などのテーマに取り組んでいます。

という事で実質のトップに就任したわけです。

もちろん全てが変わることなども出来ないと思いますが、これからどういう風に変わって行くのかとても期待しています。

恐らくどの分野でも最初から完成度の高い物はできない、改革を繰り返し、よくなって行く物ではないでしょうか。
懸念されているような、カポエイラの全てがスポーツ化されて変わってしまうという事はないのじゃないかと思っています。
サーフィンやスノーボード、ダンスなど競技化するにあたって最初は賛否両論あったと思います。
でもどの分野もフリースタイルが存在し、今まであった文化として残っています。